2011年10月14日

新井白石が書いている地震の話

新井白石が書いている地震の話

マンガ日本の歴史は、娘が受験で選択するって言うんで、進めた本なんですが、すっかり自分が夢中になって、読んでいます。

33巻は、将軍家宣の時代、新井白石と間部詮房が行った正徳の治を中心に書かれてまして、

そこで、知ったのですが、『折たく柴の木』という本のなかで、宝永の地震について、語っているのです。

「よべ地震ひ、この日の午時雷の声す、家を出るに及びて、雪のふり下るごとくなるをよく見るに、白灰の下れる也。西南の方を望むに、黒き雲起こりて、雷の光しきりにす。」

江戸でも前夜から有感地震があった。昼前から雷鳴が聞こえ、南西の空から黒い雲が広がって江戸の空を多い、空から雪のような白い灰が降ってきた。

また大量の降灰のため江戸の町は昼間でも暗くなり、燭台の明かりをともさねばならなかった。別の資料では、最初の降灰はねずみ色をしていたが夕刻から降灰の色が黒く変わったと記されている(伊藤祐賢『伊藤志摩守日記』)。

2日後の25日(18日)にも『黒灰下る事やまずして』(折りたく柴の記)と降灰の状況が記されている。ここで注目すべきは最初の火山灰は白灰であったが、夕方には黒灰に変わっている事である。噴火の最中に火山灰の成分が変化していた証拠である。この時江戸に降り積もった火山灰は当時の文書によれば2寸〜4寸(5〜10cm)であるが、実際にはもう少し少なかったと推定されている。東京大学本郷キャンパスの発掘調査では薄い白い灰の上に、黒い火山灰が約2cm積もっていることが確認された。この降灰は強風のたびに細かい塵となって長く江戸市民を苦しめ、多数の住民が呼吸器疾患に悩まされた。当時の狂歌でも多くの人が咳き込んでいるさまが詠まれている。

これやこの 行も帰るも 風ひきて 知るも知らぬも おほかたは咳

(蝉丸の「これやこの行くも帰るも別れつつしるもしらぬもあふさかの関」をふまえた歌)

マンガだと、新井白石が共の者と、火山灰の降りしきる中、傘をさして歩いているという情景であらわしているんだけれど、

今嘘かほんとか、わからないのだけれど、富士さんが噴火するんじゃないかって噂が飛び回っていて、

そんなときに、こんなマンガよんでいると、ちょっと不安になるんだけどね。


この本のシリーズを読んでいておもうのは、日本って地震が多いんですよ。昔から、

そのことによって、政権が代わるような出来事が起こって時代が変わっていくんです。

鎌倉時代だって、北条氏が滅亡する前に地震が起きっていて、やっぱり経済が疲弊しちゃうんだろうね。

話は、変わるけれど、新井白石って、おもしろい人ですね。

シドッチっていうイタリア人の宣教師との尋問をもとに、「西洋聞文}って書物をだしているんだけど、

すごーく合理主義者みたいだね。




シドッチからキリスト教の話を聞き、新井白石はこう感想を述べている。
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「キリスト教では、神が宇宙を創造したというが、その神はどうやって生まれた
 のか? もし、神が自力で生まれたとするならば、宇宙が自力で生まれないと
 いう理由が見つからない。非常に説得力に欠ける。」

「しかも、神は人間を憐れに思い、イエスを地上に遣わし、イエスが人々に代わ
 って罪をつぐなったというが、まるで幼児のたわ言ではないか。愚かな話だ。
 私には全く理解ができない。」



シドッチ:
イタリアから、布教目的で、日本に密航した宣教師









Posted by OFFICE TOSHI at 16:28│Comments(1)
この記事へのコメント
このあたりの時代って、学校でも駆け足でしか教えてくれないから
漫画でみれるのはいいですね!
Posted by 後藤 at 2011年10月14日 16:36
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    コメント(1)